いよいよ春もすぐそこに感じられるこの頃、過ごしやすい季節になりました。
まんがBASEでは、まんが甲子園作品の入れ替えを行いました。
今回は『まんが甲子園作品展 ~審査委員長賞編④~』と題して、同賞を受賞した2作品を展示しています。
もうすぐ、まんが甲子園の予選テーマの発表もあるので高知県勢の作品をご用意しました。
それではご紹介しましょう。
第4回(1995年) 審査委員長賞
高知県立高岡高等学校(高知県)
テーマ『ニューメディア』
時代の移り変わりは早いものです。最新機器ともてはやされるのも一時です。
この作品では、使われなくなったブラウン管のテレビやラジカセなどのメディア機器たちが、今もてはやされている機械に向けて「あんたもすぐにこっちだよ~」と皮肉な言葉を投げかけます。
ラジカセやテレビの表情から悲痛な思いが伝わってきます。セリフを言っている機械はまるで、新しい機械にかつての自分たちを重ねているように見えます。
今トレンドのメディアの陰にこのような連鎖が続いていることを感じ取ることができて、まさに「盛者必衰の理をあらわす」を体現した作品ですね。
第6回(1997年) 審査委員長賞
高知県立岡豊高等学校(高知県)
テーマ『携帯○○』
【フキダシ内のセリフ】
➊-そうか、今年も帰れんのか…
❷あぁ、心配せんでえい こっちはこっちでうまくやってるから。
❸ばあさんや、私の「まごっち」幼稚園に入ったぞ。
➍まぁ、まぁ、私のは今産まれましたよ。
おじいさんが電話で話しています。相手は息子さんかお孫さんでしょうか?内容は今年も帰省ができないことを伝えているようです。
しかし、おじいさんが落ち込む様子はありません。
電話を切ると、家の縁側でおばあさんとゲームをして遊んでいます。
「まごっち」と言う孫の成長を見守るゲームのようですね。
今から28年前、第6回大会が開催される前年の1996年に『たまごっち』が発売され大ブームになりました。
この作品内では携帯ゲーム『たまごっち』をオマージュした『まごっち』と言うゲームが登場し、おじいさんとおばあさんがゲーム内の孫の成長を楽しんでいます。
中々会えない現実の孫よりも、いつでも身近にいて(携帯できて)成長が感じられるゲーム内の孫にデレデレのようです。
「遠くの親類より近くの他人」とも言いますものね。
いかがでしたか?ペン児たちのアイデアあふれる作品をぜひ、まんがBASEでご覧ください。
展示期間は5月末までです。